お前のすべてを愛してやる【完】

2人の会話におもしろくないのは、衣月だ。


自分で教えてもらえと言って亜矢乃がホントに教えてもらうとは、内心思ってなかった。


「あ、ねぇねぇ」


亜矢乃の声がして自分に声が掛けられたと思った衣月は、顔を上げるもそれは自分にじゃなくて、今まで勉強を教えてもらっていた中村に向けられていた。


「中村くん、英語も教えてほしい…な」


遠慮がちに言う亜矢乃に、中村は笑顔で頷く。


「もちろんだよ。どこがわかんない?」


そう言いながら中村は衣月のほうへ目を向けると2人は目が合った。


その瞬間中村の片方の口角がクッと上がり、その態度に衣月は眉を寄せた。


「あのね、ここなんだけど……って、わっ!!衣月くんっ!?」