お前のすべてを愛してやる【完】

5分もしないうちにドアがバタンとして、村上が入ってきた。



「島田先生、これは…?」



泣いて、達哉の腕の中にいる亜矢乃を見て首を傾げた。



「俺も事情は聞いてませんが、こいつらにイタズラされたみたいなんです」



「え」



村上は固まり、そして平野を見た。



「お前は、なにしてるんだ?」



「……」



村上の言葉に何も言えない平野。



「話してくれなきゃ、分かんないだろ」



再度村上が聞くと、わずかに口を開け喋った。



「神崎さんが…、憎かった」



「どうして憎かった?」



村上は子供をあやすような声で聞いた。



「衣月くんが、ずっと好きだった…」



そう言った平野はペタンと座り、両手を顔にあて泣いた。