お前のすべてを愛してやる【完】

「ただ、今のお前にこれ以上刺激は与えたくないからな。とりあえず目も覚めたことだし、家まで送るよ」



達兄…、本気なのかな。



本当に衣月くんに言うのかな…。



衣月くんは、わたしの全てを愛してくれると言った。



どうしたら、いいの…?



声だって、いつ出るようになるか分からないのに…。



「お前らも、ついでに送ってやるよ」



そう言って、達哉は車の鍵をポケットから出した。



「三宅先生。亜矢乃、とりあえず帰っても大丈夫ですよね?」



「えぇ、大丈夫よ」



そう言った後、三宅は亜矢乃の耳元に顔を寄せた。



「神崎さん、お節介かもしれないけど。まだ彼のこと好きなら話してみたら?言うのは大変だろうから島田先生に、ね?」



三宅の言葉に亜矢乃は目を伏せた。