お前のすべてを愛してやる【完】

「なに、笑ってんだよ。今すぐここで押し倒すぞ」



「大丈夫。大倉くん優しいから、わたしの嫌がることはしないもん」



「…チッ」



衣月は小さく舌打ちをしたあと、手をギュッと握った。



「降りるぞ」



「え」



外を見るともう前の人が降りていて、あっという間に自分たちが降りる番になっていた。



結局、外の景色を楽しむことはできなかった。



「信と連絡取んねぇとな」



そう言って衣月は携帯を取り出し電話を掛けた。



「あぁ、信?あぁ。うん、分かった」



数秒で電話を切ると〝行くぞ〟とだけ言い、亜矢乃の手を繋いだまま歩き出した。

































「亜矢乃!」



「真琴!」



着いた先には、信と真琴が立っていた。