お前のすべてを愛してやる【完】

「亜矢乃、目ぇ閉じろよ」



「え…」



だけど、大倉くんは待ってくれなくて。



わたしの気持ちなんか、無視で。



さっきはしてみたいと思ったけど、いざそうなると怖くなって。



「ほら、早く」



「う、うん…」



衣月に嫌われたくなくて、ギュッと目を閉じた。



右の親指と人差し指で顎を掴むとクイッと上げられて、心臓の音が聞こえちゃうんじゃないかってくらいドキドキした。



「亜矢乃、好きだ」



「……っ」



〝好きだ〟と言われた直後、衣月の唇の感触に肩がビクリと揺れた。



「どう?俺との初めてのキスは」



そっ、そんなこと聞かれても…。