お前のすべてを愛してやる【完】

「両想い、だな?」



亜矢乃から離れ、向き合った。



「う、うん…」



「彼氏、彼女だよな?」



「う、うん…」



「キス、しようか?」



「……」



「黙るなよ」



「だっ、だって…!!」



そんな〝うん〟なんて言えるわけないっ。



「じゃあ、やめる」



「えっ」



「なに、してほしいの?」



やめると言われると、したくなるのが人間の心理。



けれど、次の言葉に騙されたと気付いた時にはもう遅かった。



「なぁ、どうなんだよ」



ニヤついてる衣月を見て、亜矢乃は少し後悔しながらも安心した。