お前のすべてを愛してやる【完】

「死ぬのなんか怖くない。生きるのがツラくて、息をするのも嫌で、自分の存在を消したくて。生きている、意味も分からなかった」



「亜矢乃…」



「でもね、わたしは死ねなかった。死ぬことを許してもらえなかったんだ」



「悪ぃ、亜矢乃…」



「今でもね、思うよ。どうしてわたしは生きてるんだろうって。あの時、死んでたら楽になれたのにって。わたしはその子みたいに心の支えになってくれる人がいなかった。きっとその子はイジメに遭って苦しかったかもしれないけど、心は温かかったと思うよ」



衣月はもう何も言わなかった。



ただ、手をギュッと握って言葉を探しているようだった。



そして、わたしたちが乗ってる観覧車がテッペンに着こうとした時。



「なぁ、このテッペンでキスしたカップルは永遠の愛を誓うんだってよ」



「え?」



何を言っているのか、何が言いたいのか分からなかった。



「キス、しようか」



「え、いや、あの…」



彼女と重ねて言ってる?



それとも、わたしに言ってるの?