お前のすべてを愛してやる【完】

無言でグングン引っ張る衣月に、亜矢乃は何も言えなかった。



大倉くんが、わたしの為に怒ってくれた。



もうそれだけで、充分だ。



「亜矢乃」



「は、はい」



「あれ、乗ろうか」



ピタリと衣月が止まり指さす方を見た。



「観覧車…?」



「あぁ、嫌いか?」



「うーん、分かんないけど。多分平気」



だって遊園地なんて、本当に久しぶりで。



家族とだってお日様があるからって外で遊ぶなんてこと、めったになかったから。