お前のすべてを愛してやる【完】

「え…」



亜矢乃が小さく言葉を漏らし、顔を上げようとしたが。



「あんたは見るな」



と、あの大きな手で頭をポンとされた。



もうこれ以上、何も思い出すなと言われてるみたいだった。



「さっきから聞いてりゃよ、言いたいことガンガン言いやがって。ほんと、ムカツクわ」



気怠そうな声。



今まで聞いたことのない低音ボイス。



「特に、あんた」



「やっ…」



衣月がグイッと詰め寄ると、由佳の胸倉を掴んだ。



由佳の怯えた顔に、声。