お前のすべてを愛してやる【完】

「なぁ、神崎だよなー?」



一人の男子がグイッと顔を近付けた。



「は、はい…」



亜矢乃は返事をするだけで精一杯だった。



「若本、お前の知り合い?」



もう一人の男子が亜矢乃を見ながら若本に聞いた。



「知り合い?って同じクラスだったじゃん」



〝覚えてねぇの?〟と若本が言うと、その男子が〝う~ん〟と唸り考えた。



そして〝あっ〟と声を出した。



「お前、日光のアレルギーあったやつだろ?」



人を指さし〝久しぶりだなー!〟と、いかにも懐かしい友人的な感じで話し掛けてきた。