お前のすべてを愛してやる【完】

「ほら、帰んぞ」



そう言ってまた出された手。



亜矢乃は〝ハッ〟として、すぐに乗せた。



「なぁ、あんたふざけてる?」



「え、違うの?」



「アドレスはもう交換しただろ。手だよ、手」



亜矢乃が乗せたのは携帯。



自分の勘違いにカァーっと顔が熱くなった。



「可愛すぎんだろ」



「え?何か言った?」



「いや、何も」



ポツリと呟いた衣月の言葉に反応した亜矢乃だったが教えてくれることはなかった。