お前のすべてを愛してやる【完】

「そうなの…?」



「あぁ。恋は苦しいこともあるけど楽しいこともいっぱいだぞ。今しか、こういう経験はできないからな。楽しめ!」



そう言って大きな手を亜矢乃の頭の上に乗せ笑った。



「お!大倉、いいとこに来たな」



「え?」



達哉の声に顔を向けると衣月が少し悲しげな表情で立っていた。



「俺の可愛い可愛い大事な生徒。また痴漢にあったら大変だからな。ボディーガード頼むな!」



「えっ、ちょっ!たっ…先生!!」



「じゃぁな、亜矢乃!」



達哉は亜矢乃の耳に顔をグイッと近づけ〝大倉が好きなんだろ?〟と言い残し、いなくなった。