お前のすべてを愛してやる【完】

「……っ」



やっぱりこの人の手は安心する。



けど、慣れないせいか緊張もする…。



「亜矢乃、ほんとすぐ顔赤くなるよなー」



隣で信が笑った。



「そっ、そんなことありませんっ」



そうは言ったけど、きっとわたしの顔は赤いんだろうな。



それが彼が好きで赤くなるのか、男子に優しくされて赤くなるのか、どっちなのか分からなかった。



「あんた、弁当作るのか?」



そんなことはお構いなしに上から声が降ってくる。



「あ、これはわたしじゃなくてお母さんが…」



「へぇ、母さん優しいのな」



目を細めて笑った彼の笑顔は優しくて、ずっと見ていたくなるくらい格好良かった。