お前のすべてを愛してやる【完】

7時15分。



亜矢乃は言われた通り一番前の車両に乗った。



無視しようかとも思ったけど、何となくできなくて…。



乗ったは良いが、どこに……。



あ、いた。



衣月は人より頭一つ分背が高いからすぐに見つかった。



ここに乗れって指示があったくらいだから傍に行かなきゃダメだよね…?



満員電車の中、ほんの少しの隙間を縫って亜矢乃は衣月に近付いた。



「おはようございます…」



少し顔を上げ挨拶をすると衣月は驚いた顔をした。