~千春side~
「ねぇ!!私、彼氏ができたの!!」
「えっ――」
梓の彼氏の名前を聞いて、心臓がドクン
と跳ねた感じがした。
その人、私とも付き合ってるんだよ??
どうして、同じ人なの??
「そ、そうなんだ...」
「そう!!天野君ってほんとムカツクけど
顔はいいよね~。好みじゃないけど」
なんだ。
ちょっとほっとしたかも。
「だけどさ~、あいつ私のこと絶対惚れさ
せてやるっとかなんとか言うんだよ!?
馬鹿じゃないのって思ったし」
ドクンッ―――
ああ、やっぱり
誰でもよかったんだ―――
私の心の中で何かが崩れていく。
崩壊していく。
「そっか。うん、よかったね。おめでとう!」
ちゃんと、笑顔で言えてるかな?
ちゃんと、笑えてるかな??
「えっ、ちょっとどうしたの!?なんで
泣いてるの!?ねぇ千春っ...」
あれっ?
おかしいな。
ちゃんと笑ってるはずなのに。


