恐怖感からかそれとも未知の世界に戸惑っているのか、小さな震えが止まらない。




寒気を感じて腕を擦れば、すぐ横にいた恭哉が私を包んでくれた。



「咲絢。寒い?」

「ううん。怖い、から」



この景色も。恭哉も。そして、私自身も。


変わっていくのが、怖い。



「……大丈夫。ちゃんと後で全部話すから。……だけど今は、咲絢を感じたい……」



耳元で囁く声は、紛れもなく恭哉の声だ。




私は何も考えることもできず、ただ恭哉の胸にしがみつく。



恭哉が頭にキスしてきた。


ふと顔を上げると、愛しげに私を見つめる恭哉と視線が絡まり合う。



どちらからともなく顔を近づけ、触れるだけのキスを交わした。


それはやがて次第に濃密なものに変わり、食べられそうな感覚になる。




逢えなかった時間を埋めるように、変わってしまった関係を問うかのように、恭哉の体に触れて気持ちを確かめたいの。



広すぎるベッドに横たえられ縺れ合うと、求めるのは恭哉だけ。