それから歌を歌いつつ10分ほど待っていると、注文したフードが運ばれてきた。


ラージサイズのフードばかりが並ぶテーブルは、マイクやマラカス、タンバリンに着ぐるみまでもが放置されてて満杯状態。


中でもトールパフェは圧巻で、超ロングスプーンの他に、おたまと取り皿が付いてきた。


なんかね、冬場のお鍋を分けっこするみたいな、そんな食べ方。




お腹が空いていたらしい月島くんはピザの1ピースをとって、ガツガツと音がしそうな勢いで食べ始めた。


ピザを食べた月島くんの表情が段々変化していく。て言うか、顔が真っ赤になってる。……どうしたんだろう?



「……っ!桜小路!お前何頼んでくれちゃってんだよ!」


月島くんが公佳ちゃんを怒鳴った。

公佳ちゃんは涼しい顔から……お腹を抱えて大笑いしていた。



「やーだ、初っぱなから引っ掛かるなんて、月島くんもまだまだ甘いわよね」


公佳ちゃん、何したの?


「あー、これか。罰ゲームメニューその2。『ロシアンピザ』?ピザの中には1ピースだけハバネロ入りのピザが……ってマジかよ」




ぶは!タバスコならともかく、ハバネロはちょっとキツいと思う。


でも月島くんだから心配はしないけどさ。