あたしが載った初めての《Shelly 》の発売日、お父さんはわざわざ早めに家に帰ってきて自分で買ってきたShelly を居間で読み出した。


お母さんも一冊本屋さんで買ってきてたし、和生までもがゲームソフトを売ってShelly を買ってきてくれてたことには感激した。


愛されてるじゃん、あたし。




そして気になるみんなの反応はと言ったらね?


「咲絢にはこの色が似合うわねぇ。この服を決めたのは編集さん?スタイリストさん?」

と、童話作家の職業病むき出しのお母さん。



「咲絢は何着ても可愛いんだよ」

と、デレデレでキモいお父さん。



「……つまんね」

と、なぜか拗ねてる和生。



でも、みんな反応は違うけど、あたしの初仕事を喜んでくれてるのは間違いないみたい。


なんかちょっとこそばゆい。



学校に行ってもクラスメイト達が色んな意見を出してくれた。

たとえばあたしのカメラ写りがいい角度とか目線の向け方とか。

今後の参考にさせてもらうことにして、クラスのみんなにはお礼を言った。


そして仕事はまだまだ今日も続く。


放課後、鳥羽さんの車の後部座席にどかりと飛び乗ると、鳥羽さんから今日のスケジュールが渡された。