学校に行けば会えるけど、それとこれとは違うし。



この現場でしか学べないことも、たくさんあって。それはこれから先、私には多いにプラスになることばかりだったと思う。




スタッフの拍手に花道を作られて、私は現場を後にした。




その後はホテルの大浴場にでも入って、ゆっくり疲れをとりたいなぁ…なんてぼんやり考えてたのに、高橋さんは急かすように「撤収よ。夕方16時の新幹線に乗るわ」と、キビキビと指示を出しちゃうし。



倉木さんとの件以来、高橋さんの口調は確かに丸くはなって話しかけやすい雰囲気にはなったんだけど、仕事の鬼なのは変わらない。



変わらないというか、ますます生き生きとして仕事に力を注いでいる。

この仕事が終わっても、次の予定が盛り沢山に詰め込まれてるみたいだし。




……結果としてはいい感じ、という訳でもなかったかな。1週間ぐらい、休みをくれてもいいじゃないよねぇ……。