「咲絢、なんでお茶ばっか飲んでんの?食わねーの、カンパチと雲丹」
「は?え」
あたしの前に置かれた下駄の上から、恭哉くんが二貫のお寿司を取り上げた。
「ハハハッ。お姉ちゃんやられたね。旬のカンパチ、彼氏に取られたねぇ!」
お店の大将さんは禿げ頭を揺らして思いきり笑う。
「恭哉くんのあほ」
「食い物は早いもん勝ちなんだよ。もたもたしてたらさらって食っちまうぞ。つかお前雲丹嫌いだったろ?」
「もう食べたじゃん!雲丹は嫌いだけど」
むう、と恭哉くんを睨んだ。
「しょうがねーな。イクラの付き出し貰えます?こいつイクラが好きなんで」
「イクラが好きなのか、お姉ちゃんは。子どもみてぇだな!」
大将があたしを見て今度は容赦なくゲラゲラと笑った。
あ…あたしだって、穴子ぐらいは食べられるようになったんだからね!
でもだし巻き玉子も好きだけどね!
「あと、だし巻き玉子があったら単品で下さい。こいつ卵焼き好きなんで」
なんで恭哉くん、あたしが食べたいのが分かったの !?
お寿司を食べ終わると、あたし達はまた手を繋いで町の中を散策した。
美術館を後にすると、坂を降りた所にさっきの雑貨屋さんとも違う雰囲気の雑貨屋さんがあった。
「は?え」
あたしの前に置かれた下駄の上から、恭哉くんが二貫のお寿司を取り上げた。
「ハハハッ。お姉ちゃんやられたね。旬のカンパチ、彼氏に取られたねぇ!」
お店の大将さんは禿げ頭を揺らして思いきり笑う。
「恭哉くんのあほ」
「食い物は早いもん勝ちなんだよ。もたもたしてたらさらって食っちまうぞ。つかお前雲丹嫌いだったろ?」
「もう食べたじゃん!雲丹は嫌いだけど」
むう、と恭哉くんを睨んだ。
「しょうがねーな。イクラの付き出し貰えます?こいつイクラが好きなんで」
「イクラが好きなのか、お姉ちゃんは。子どもみてぇだな!」
大将があたしを見て今度は容赦なくゲラゲラと笑った。
あ…あたしだって、穴子ぐらいは食べられるようになったんだからね!
でもだし巻き玉子も好きだけどね!
「あと、だし巻き玉子があったら単品で下さい。こいつ卵焼き好きなんで」
なんで恭哉くん、あたしが食べたいのが分かったの !?
お寿司を食べ終わると、あたし達はまた手を繋いで町の中を散策した。
美術館を後にすると、坂を降りた所にさっきの雑貨屋さんとも違う雰囲気の雑貨屋さんがあった。


