しかし… 僕は そんな男を ひらりと交わす。 僕を少し通り過ぎた男は振り返ってまた こちらに駆けてきた。 僕は そんな男の腕をガッと掴む。 ガシャンっ―… 男はナイフを地面に落とした。 『バカですか? 嘗めないで下さいよ。 こんなので僕は刺せませんよ』 そのまま男の腕を右へ捻る。 『…単純すぎんだよ、犯行が。 お前が この連続通り魔の犯人だな』 その目は もう僕の目ではなく―… お父さんと一体化した僕だった。