フィクション


【仁視点】

恵と分かれた後、仁は

悲鳴を上げたであろう男子生徒のいる教室の前まで来ていた。

ドアのガラス越しに教室の中を覗いてみる。

その教室には、なにかデカイ手によって今にも窓から落とされそうになっている男子生徒をただ静かに見ている女子生徒がいた。

(あいつが今回の問題の主か。男の方は興味無いが、女が関わってるなら頑張るか。)

勢いよく仁は教室に入った。

「お嬢さん、それ以上はやっちゃいけねぇよ。それ以上しちまうと、キミを捕まえないといけねぇからな。」