毒舌に惑わされて

「はい。終わりました!」


元気よくコピーした資料を課長に渡した。


「ああ、ご苦労様。早かったね。それと…これも…」


「では、お先に失礼します!」


また仕事を押し付けようとしたから、言葉を遮って、自分のデスクに戻った。もう終業時刻は過ぎている。これ以上、仕事を押し付けられて遅くなるなんてごめんだ。


野村くんと並んでオフィスを出た。


「焼き鳥屋さん、少し歩くんですけど、いいですか?」


「うん。でも、お腹空いたから急ごう!」


野村くんは笑いながらも早歩きの私に合わせてくれた。

焼き鳥の美味しそうな匂いが漂ってきた時、焼き鳥屋の赤い暖簾が目に入った。

店構えからして美味しそうな感じがする。良い香りが外までしている。


「いらっしゃいませー!」


ドアを開けると店員さんの元気な声に出迎えられ、私たちはカウンター席に座った。


「あー、美味しい!」


生ビールで喉の渇きを潤し、美味しい焼き鳥で空腹を満たした。


「安藤さん、美味しそうに食べますね」


「だって、美味しいんだもの!」


美味しい物を食べると自然に笑顔になれる。幸せな食事の時間だ。