大倉くんは回りながら、和樹さんのことを説明してくれた。大学時代の友だちでさっきいた集団も同じ一緒に同じサークルに入っていたらしい。

聖也もそこにいたそうだ。


「わー、きれいな人!」


最後に森の中で笑う姿が描かれている女の人がきれいだった。


「ああ、この人は和樹の婚約者だよ。来年、結婚する予定になっている」


「へー。笑顔が素敵で本当にきれい」


「ありがとうございます。そんなふうに言ってもらえると嬉しいな」


受付の近くにあった絵だったので、和樹さんが近付いて来た。


「祥司。これから、さっきのメンバーで飲み会あるからお前も来いよ」


「これから? いや、一応デート中なんだけど」


大倉くんは私を引き寄せた。


「でもさ、なかなかなか集まれる機会ないんだし。何とか行けない?」


「んー。でもなー」


「あたしのことなら、気にしなくていいから行ってきたら?」


「莉乃は、俺が連れて帰るよ。祥司先輩は行ったらいいよ



「あれ?聖也は、祥司の彼女さんは知り合いなの?」