毒舌に惑わされて

寝起きの少しぼんやりした顔はかっこいいと言うよりかわいい。こういう顔にも弱いな。

朝から心臓が早く動く。


「シャワー浴びてくるね。聖也はどうする?」


「莉乃が出てからにする。もう少し寝かせて…」


聖也は再び目を閉じた。


シャワーを終えた私は朝食作りに励む。

冷蔵庫の中には大した材料がなかった。かろうじて卵と牛乳があったので、ホットケーキミックスを探して、ホットケーキを作ることにした。

とりあえずバターとジャムもあったから、大丈夫だ。

あとソーセージとあった。


「もしかして…それ、朝ご飯?」


「おはよう。今から焼くから待っていてね」


「シャワー浴びてくる。くれぐれも焦がすなよ」


起きてきた聖也は私の頬にキスをして、バスルームへと行った。


料理の腕前の分からない朝食を並べ終わった時、聖也が出てきた。


「すげー甘い匂い。ちょっと寂しいご飯に見えるけど、莉乃だから仕方ないな」


「ごめんね。こんなご飯で」


聖也が一緒に朝食を取るなんて思ってもいなかったから、材料がなかっただけだもの。