クロスロード・パズル





上手いこと空いているテーブルを見つけて、腰を下ろす。各々の弁当を開けていると、ふと、僚が口を開いた。




「そう言えば、うちのクラスに転入生、来るみたいだね」

「は?」

「え!?」


俺と姫乃の声が重なり、僚の方に視線が集まる。当の本人は、昨日の晩飯のメニューを報告した後のような、何の変鉄もない表情で箸を握っていた。

ただし、先にも言った通り、中高一貫の佐津学園。高校に外部から入学する生徒も殆どいない。

全体の2割強しかいないのだ。更に入学式を終えてまだ2ヶ月程度のこの時期に転入生を迎えるなんて…珍しいにもほどがある。というか、中等部にいた三年間でさえ、転入生は一人しかなかったのだ。


それが、入学2ヶ月で、だと…?




「待て待て。何でお前はそんな落ち着いてんだよ。ていうかソースはどこだ?」

「やっぱりウスターだよね」

「姫乃みたいなボケすんなよ」