「俺と…付き合って?」
「…っ……」
突然の告白に、緊張が一気に高まって、息をするのも忘れてしまいそう。
「ごめん…焦りすぎなのはわかってる。まだ出会って間もないし…でも、我慢できなかった。凄いスピードで平井さんにはまってく自分がいて」
「永山さん…あの…私…」
どうしよう…
まだ、答えが出ないよ…
永山さんは凄く優しいし、一緒にいて楽しいし、良い人だけど…でも…
私が好きなのは…
すると、永山さんの手がスッと伸びてきて、思わず肩をビクッと揺らした。
「髪…食ってる…」
永山さんが髪を払おうとして、頬に手が触れそうになった、その時ーー。
パシッと誰かが永山さんの手を掴んだ。
「こいつに触んな」
え…?今の、声…もしかして…
「…っ…卓人、さん…」
振り向くと、卓人さんが肩で息をしながら、ベンチの後ろ側に立っていた。
ドキンッと胸が大きく跳ね上がる。
告白された時よりも、大きく、激しく…
もう頭の中がぐちゃぐちゃで、どうしたらいいのかわからない。

