オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜


「俺と…付き合って?」

「…っ……」


突然の告白に、緊張が一気に高まって、息をするのも忘れてしまいそう。


「ごめん…焦りすぎなのはわかってる。まだ出会って間もないし…でも、我慢できなかった。凄いスピードで平井さんにはまってく自分がいて」

「永山さん…あの…私…」


どうしよう…

まだ、答えが出ないよ…

永山さんは凄く優しいし、一緒にいて楽しいし、良い人だけど…でも…

私が好きなのは…


すると、永山さんの手がスッと伸びてきて、思わず肩をビクッと揺らした。


「髪…食ってる…」


永山さんが髪を払おうとして、頬に手が触れそうになった、その時ーー。

パシッと誰かが永山さんの手を掴んだ。


「こいつに触んな」


え…?今の、声…もしかして…


「…っ…卓人、さん…」


振り向くと、卓人さんが肩で息をしながら、ベンチの後ろ側に立っていた。

ドキンッと胸が大きく跳ね上がる。

告白された時よりも、大きく、激しく…

もう頭の中がぐちゃぐちゃで、どうしたらいいのかわからない。