オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜


俺が面倒な純情タイプの女を、自ら選んでる…?


ふと柚姫ちゃんの顔が頭を過った。

こんな時に柚姫ちゃんを思い出すなんて…

これじゃまるで、本気で好きみたいじゃんか…


あり得ない。

そもそも俺、嫌われてんじゃん。

そんな相手を…しかも今まで嫌いだったタイプの女を好きになるなんて…


翌日。

『俺もあんたのこと嫌いだから安心して?からかってもつまんないし。今時、純情って流行らないでしょ』


俺は…俺を真剣に叱る彼女に、とうとう酷い言葉を投げ掛けてしまった。

最低最悪なことを言ったのは俺なのに…

いつも以上に心が痛くて…苦しい……


後悔先に立たず。

あんなこと言うつもりはなかったのに…

自分の気持ちがよくわからなくて、コントロールが効かない。

こんなこと初めてだった。