オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜


痛む心は、いつまで経っても癒えることがないまま。

俺はバイトをサボりがちになった。

今柚姫ちゃんに会ったら…

俺は何を言うかわからない。


今まで以上に女遊びが激しくなって、今まで俺からは誘わない主義だったけど誘うようになった。

痛む心を誤魔化すように。

無我夢中で、貪るように次から次へと女を抱く。

柔らかく滑らかで温かい人肌は、その時だけ俺を癒してくれた。


『蒼って最近、女の趣味変わったの?』


夜中、連絡を寄越してきた中学からのセフレの女。

名前は…ナミだったかナツミだったか…

ハッキリとは覚えていない。

こいつに特定の男がいない時、こうやって会っては体を重ねてきた。


『なんで?』

『最近、蒼から女を誘ってるでしょ?その女を見てると、明らかに前に聞いた好みのタイプとは違うタイプの女だから』


そもそも、こいつに俺の好みを話したかどうかも覚えてないけど。

俺は好みが変わった自覚もつもりもない。