ガツンと頭を強打されたような、
胸を鈍器で殴られたような、
そんな痛みが俺を蝕んでいく。
別に嫌われたっていいじゃないか。
俺はもともと柚姫ちゃんのように大人しめなタイプは苦手なんだから。
柚姫ちゃんを手に入れたいと思ったのも、ただ俺に興味がない女なんて初めてで面白いと思ったから。
なのに、なんでこんなに痛いんだ…
なんで俺は傷付いてんだよ…
ふと、七年前のあの日の事がフラッシュバックした。
『嫌だ!嫌だ!母さんの嘘つき!』
『蒼…』
『母さんは僕のことなんてどうだっていいんだ!父さんだって…もう知らない‼︎母さんなんて大っ嫌い!消えちゃえ!』
俺が母さんに放った言葉は、こんなにも心を抉るものなのか。
母さんはどれだけ胸を痛めたんだろう…
悲しい気持ちのまま、どんな思いでトラックの前に飛び出し意識を手放したんだろう…

