学校に着くとすぐにトイレへ行き髪の毛を束ねる。

少し高めに上げたポニーテールの毛先にクシを入れて、髪を逆立てる。

前髪をコンビニで買ってきたババピンで意味があるのか、無いのか分からないくらいの程度で留める。

「よし…いいかな…」

綺麗にそろえた前髪を左手で押さえつけながら、全力疾走をしているふりをする。

廊下で鬼のような顔をした先生に最大限の努力をしているとでも言うように…

狙い通り、私の後を歩いている上野に鬼が目を移した。