不安が募る。
お茶の入ったペットボトルを抱えて慌てて走り出す。
今すぐ病院へ行った方がいいかもしれない。
お茶を飲んで少し休んだらバスには乗らずに、タクシーを拾って病院へ向かおう。
宇宙が毎日持ち歩いているという薬を飲めば、少しは楽になるかもしれない。
あっ……。それなら、お茶じゃなくミネラルウォーターの方がよかった……?
気持ちばかりが焦って、足がもつれそうになる。
とにかく早くいかなくちゃ。
宇宙のところへ。
宇宙が待っている……――。
――――え?
その時、ふと宇宙の座っていた辺りに人が集まり始めたのに気が付いた。



