「これは、何?地球?」 そっとトップの小さな丸いものを指先でつまむ。 宇宙はフッとわずかな笑みを浮かべて首を横に振った。 「それは、木星」 「木星?」 「あぁ。木星は宇宙で一番大きな惑星だから」 「そうだっけ……?」 確かに中学の時そんなような授業を習った気がするけど、あまり記憶にない。 「だけど、どうして木星のネックレスを選んでくれたの?」 「俺の中で里桜が一番大きな存在だから」 あまりにもサラッと言った宇宙の言葉をうっかり聞き逃しそうになる。