キミと生きた時間【完】


あたしは宇宙の背中から離れて隣に並ぶと、パンパンっと両手をあわせた。


「宇宙がずーっと元気で、ずーっと笑顔でいられますように。えっとそれから、そのそばにあたしもいられますように」


「今、願い事ふたつしただろ」


「う……痛いところを疲れちゃった。じゃあ、宇宙が元気で笑顔でいられますようにでお願いします!!」


「里桜は一緒じゃなくていいのか?」


「それは大丈夫。ほら、いつもいく神社の神様に宇宙とずっと一緒にいられますようにっていうお願いはしてあったから」


「あの神社、もうボロボロだし神様なんていないだろ?」


「そんなことないよ。あの神社の神様があたしと宇宙をめぐり合わせてくれたって今も思ってるし」


「……まぁ、なんでもいいけどな」


呆れたように呟いた宇宙。


だけど、あたしは真剣そのものだった。