このまま、黙っていればきっと樹里に気付かれずに済む。
あたしと宇宙君の関係を。
宇宙君だって樹里との関係をこじらせたくないだろうし、正直に樹里に話すとは思えない。
「里桜、聞いてる……？もしかして、あたしと友達でいるの本当に嫌なの？」
笑顔だった樹里の顔が徐々に曇り始める。
あたしはブンブンっと顔を左右に振った。
「嫌なんかじゃない。あたしも、これから先もずっと……樹里と友達でいたい」
「本当に……？ずっと黙ってたから嫌なのかと思った」
ホッとしたような表情を浮かべる樹里。
「だけど……――、あたし、ちゃんと樹里に言わなくちゃいけないことがあるの」
友達でいるためには、宇宙君のことを隠しておけない。
あたしは意を決して話し始めた。
