「……――ごめんな」 宇宙君はそう言うと、あたしの頭にそっと手のひらを乗せた。 いつもするみたいに、自然と伸びてきた手。 温かくて大きな……宇宙君の手のひらには何度助けられたのか分からない。 だけど全てを知ってしまった今、宇宙君と一緒にいるわけにはいかない。 樹里と宇宙君が付き合っていると知っていながら、これから先も宇宙君とこうやって会うことはできない。 「……――やめて」 あたしは宇宙君の手のひらを払いのけた。