こんなにも弱々しい宇宙君を見るのは今日が初めてだった。 宇宙君はあたしを抱きしめる腕にギュッと力を込める。 あたしは宇宙君の体に腕を回して、ポンポンッと背中を叩いた。 「俺、子供じゃないから」 「子供じゃないけど、大人でもないでしょ?」 「メソメソ泣いてばかりいる里桜には言われなくない」 「し、失礼なっ!」 冗談っぽく話しているけど、宇宙君の言葉には力がない。