キミと生きた時間【完】


「宇宙く……――」


「違う。本当は一緒にいたい。これからもこの先もずっと。だけど……――」


宇宙君は苦しそうにそう言うと、掴んでいたあたしの手首をぐっと自分の方に引っ張った。


その拍子にあたしは宇宙君の胸にトンッと頭をぶつける。


「俺が守ってやるって言いたい。お前のことずっと守ってやるからって。俺がずっと里桜のそばにいてやるって言いたい」


「宇宙君……?」


「だけど、言えない」


「どうして……?」


「俺は……――」


宇宙君はあたしの肩におでこを乗せて絞り出すようにしゃべる。


まるで一言一言、何かを噛みしめているように。