「……――何かあっただろ?」 神社に着くと、すでに私服姿の宇宙君が階段に座っていた。 宇宙君の隣に座るなり、宇宙君はあたしの顔を覗き込みながらそう尋ねた。 「何かあったように……見える?」 「見える」 「宇宙君は……何でもお見通しだね」 「里桜が単純なだけだろ」 「それ……バカにしてる?」 「バカにしてない。つーか、分かりやすくていいじゃん」 ムスッと頬を膨らませたあたしに気付いて、宇宙君はふっと笑った。