「私がもういいだろう、と判断するまでだ」 「この世界はおまえが牛耳ってるというわけか」 認めたくなかったが、結論をぶつけてみた。 「やっとわかったか。実は……私は神なんだ」 執行官が自慢げに顎を上に向けて言った言葉は信用に値しない。 「おれのいない間を見計らって翔也に死を選択させたら承知しないからな」 指をさして忠告する。 「それはいい作戦だな」 執行官は腹を揺すって笑う。 「白々しい奴だ」 「ところで、君はどれを選択する?」 執行官が目尻を下げて悪戯っぽく尋ねる。