吸血鬼が幽霊になって何が悪い!



二人はおれ達の存在に気づかない。


カルテにペンを走らせたあと、看護師は処置室のカーテンを捲り、中へ入っていく。


運ばれてきた子供の下半身がチラッと見えた。


半ズボンに白のハイソックス……。


まさか?!


慎重に視線を運び、横にいる男の子を見た。


男の子は年老いた警備員が背中を小さく丸めて、守衛室に入っていく様子に気を取られていた。


何気なく男の子から処置室が見えない場所に移動する。