病院の裏口に救急車が停まっていた。
走ってきたのに、到着時間の誤差はそれほどないように思える。
七階建てのかなり大きな総合病院は裏口が緊急外来になっていて、守衛室を過ぎると救急外来用の処置室のランプが点っていた。
休日ということもあるのか奥の正面受付ロビーに人影はなく、処置室だけに人の出入りが集中している。
違和感を覚えた。病院ならば彷徨っている霊がウヨウヨいてもおかしくないはず。
この世界は成仏できずに天国に行くことを拒む霊達が存在する世界というわけでもないらしい。
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