「桜、煮干しは朝1個って決まりだろ?煮干しじゃなくて朝飯食べなきゃだめだろ。」 そう言いきかせると桜は眉を寄せて口を尖らせる。 「ご飯いらない...煮干し。」 どんだけ煮干し好きなんだよ。 ただでさえ異常に痩せているのに朝飯食わないでこれ以上痩せたらまじで見れたもんじゃねえ。 ....どうしてここまで痩せてるのか。 それだけに注目していた俺は見落としているとこがあったんだ。 俺等はまだ知らない。 彼女の過去を。 彼女はまだしらない。 俺等の過去を。