「なら、相手が来るまでコースを走り込んどく。華音、危ないからお前は降りて」


蒼季に言われるがまま、素直に言葉に従った。


蒼季はどこから出したのか、自分の競技用のヘルメットを……。ってアレ?



「……蒼季。なんでいつものメット、持って来てんの……?」

「……もしもの時のため…かな…?」


焦って視線を私から外したけど、なんで旅行に来るのにマイヘルメットを持ち込む必要があるの!?


つーか、もしかして最初から蒼季はイタリア車を運転するのを期待して来てたわけ!?


ちょっと!お祖母ちゃんの事で、私の力になるとかそういう美談どこいった!? もしかして、そっちがおまけじゃないよね!?


サーキットのコースをやたら吹かして走る真っ赤なアルファロメオをギリギリと睨んだけど、当然蒼季には見えるはずもない。


ちくしょ、やられた!!!!


結局、蒼季も兄貴達と同じぐらい、相当なヤンチャ坊主だってことだよね。


あーあ。