「家に戻ったらさ、アイツらいるじゃん?だからさ」



あ?もしかして。蒼季が外に出たいって言い出したのは……。



「こんだけ広い畑なら、ちょっとぐらいイチャついても見えねーだろ」


イチャイチャするためですか……。


「そっ…それはそれで良いけどね!勘違いしないでね、私は野外プレイとか好きじゃないんだからね!」

「お。久しぶりにツンが来た」


なーんてツンデレごっこで遊びながら家に戻ると、結構な夜遅くだと言うのに兄貴達がようやく帰ってきたらしい。


……けど。


なんか騒がしさが違う。どう聞いても、3人とか4人で騒いでる声じゃない。


やだまさか。ここまで来て喧嘩してるとか言わないよね!?


蒼季の服の裾をぎっちり握りしめ、声がする方にゆっくり歩いていく。


蒼季も、私を後ろに庇いながらそろりそろりと奴らに近寄った。


蒼季の広い肩越しに覗いて見れば、奴らはどうやらバーベキューの準備に忙しい様子。


でも、この人数って……。


めざとくも、クリスが蒼季と私を見つけてしまった。うわまずい。奴らの矛先がこっち向くじゃん!


「カノン!今からバーベキューやるけど、みんなでやろう?覚えてるかな?ベッティーノとカルロにエドアルド、だけど」


あ。ああー!

そう言やいたっけ、クリスの仲間達が!

でも顔も名前も忘れて一致しないんだけどね!