「……蒼季と、離れたくない……」


くすっと笑って、もう一度抱き締められた。


涙はいつしか止まっている。


蒼季が側にいてくれるだけで、強くなれる私の心。



なんて単純なんだろ。


この優しい言葉だけで、空だって飛べそうな気がする。



背中に回す蒼季の腕の力が弱まった。



不思議に思って上を見上げると、今まで蒼季がいた場所には、私が好きな犬のキャラクターが立っている。


びっくりして涙なんか止まってしまった。


キャラクターが私の頭を子供にするようによしよしと撫でる。

特別席、だから来てくれたの?

それとも私が泣いてたから?


蒼季は、その横で苦笑いしている。


「……グリーティングにもタイミングってもんを考えて欲しいよな。雰囲気も何もぶち壊しだろ」




……おいその一言余計。お陰で夢が壊れたよ。