その痕を指でなぞると、覚醒したように華音が飛び退いた。


「あのっ!披露宴で知らないのにお酒飲まされて気がついたらここに連れて来られてて、抵抗したけどお酒のせいで力入んなくて、キスされたけどそれが上手いせいでまた力が抜けて……」


「ああ!?」


聞き捨てならねーこと今言ったよな!? キスが上手いだぁ!? 何でそこまで許してんだお前は!!!!


「わたっ!帰る!!」


今更逃げようったって遅ぇよ。



華音を掴まえて強引に押し倒した。




「……久しぶりに、お仕置きプレイでもヤろっか?華音ちゃん」



ニヤリと笑ってネクタイを緩めると、華音が顔を真っ赤にしてそっぽをむいた。


お前だって今から俺がやろうとしてること、分かってんだろ?


さてコイツ、どこまで強がれるかな。


初心を思い出して、そのカラダに改めて刻み込むのも悪くねーな。



それに華音はヤってる時はおとなしくなって逆に甘えてくるし、理性持たないぐらい可愛い声で鳴いてくれるし?


そのギャップ萌えがいいんだよ。






それから2時間後。


出勤してきたホスト達が、顔を腫らしたオーナーとVIPルームから機嫌良く出てきた俺を見て、どんな妄想を展開したのかは想像に難くない。






□end□