なんだよ!何がおかしいんだよ!



「ああ、悪い。お前が敬語使うと調子狂うから止めれ。そうだな、そのうち安藤さんの家族と両家で顔合わせをするから、お前もその時親に会わせようと思って」「……そーゆーことは、早く言えぇぇぇ!!!!」



思わずバックドロップを食らわせてしまう。



「いって…。益々無駄に技のキレが良くなってんじゃねーか。つか、俺も親達が帰って来るの聞いたの、昨日だし。それからさっき姉さんに事情を聞いてから、お前に話してんの」

「あう…。ごめんなさい……」


だって、肝心な事を蒼季がいつも黙ってるからじゃんか。それに最近は放置プレイも頻繁だし?


そりゃ疑心暗鬼にもなりますよ!


「……で、顔合わせはいつ?」

「顔合わせっつーより、もう結納まで済ませちまうらしいけどな。今度の日曜日。いいか?」

「……決死の覚悟で臨みます」

「なんだそれ。なんかうちの親を退治しそうな一大決心してんじゃねぇよ」

「……もう明日から蒼季が帰って来る時間にさ、死んだふりしててもいいかな?いいよね?」


だってさ、最近の私達のマンネリ化は憂慮すべき問題なんだよ。蒼季の放置プレイを治すには死んだふりぐらいしないと治んないんじゃないかな。


「……意味分かんねーけどマンボウだけは止めろな」

「善処する」



……さーて困った!


蒼季のご両親に気に入られるような、可愛い洋服買わないと。


そんでもって、何か手料理とお土産も持っていかないと。



日曜日は明後日。



明日は朝からお出かけしないと駄目じゃんね。