一年の頃、やはり目立つ容姿だからか雲母が学校裏に呼び出されていたことがある。


思わず助けようかとこっそり後を着けたわけだが、雲母は呼び出した女子生徒達を残らずボコボコに返り討ちにして傷ひとつ負わなかった。



埃を払うように手を叩く雲母を見て、思わず笑い出しそうになる。




そうか、こんなヤツもいるんだな。



桜空とは大違いの逞しさだが、見ていて気持ちは晴れ晴れとする。



雲母華音は、そこに白い壁があれば原色で自分の名前をためらいもなく書くだろう。


…そんな強さを持った面白い娘だ。










人と人との縁ってやつはまったく持って不思議に満ちている。






…生きていれば。




いつかは誰かと出逢い、やがてその糸は強く深く、絡まっていく。










そして俺は今日もそんな奴等に乗じて生きる術を教えて貰う。







桜空の元に行くのにはまだ何年もかかるだろうが、あいつの元に行くまでには少しでも俺の人生でも豊かにしておくさ。



でないと、桜空と赤ん坊に笑われちまうだろ?







…そして俺は今日もあいつらの強さに惹かれ、豊かな色彩を求めて邪魔をする。






Bury~鷹嘴先生の物語~ end