心配した芽依が着いていく!と言ってくれたけど、あたしももういい加減ケジメをつけなきゃと思い始めていたから、陸斗の呼び出しに素直に応じた。



がらりと戸を開けると、空き教室に陸斗は既に来ていて窓に座ってこちらを見ている。




「……お前さ、昨日俺のメール見た?」

「は?メール?」


知らない。つーか芽依とせつらのメールしか読まないで、後はDM だと思って削除しちゃった。


「……ごめん。見てない」

「『見てない』かよ。『読んでない』でもなく」



削除しましたーなんて言ったらどうなるんだろ?



「……昨日のあの車の男、誰?」


いきなりそこ突きますか……。


答えなきゃ駄目…だよね。


「……今は、友達」

「『今は』?その先があんのかよ」

「うん。ある、と思う。だからごめん。あたしと別れて?陸斗」



陸斗がキレた。そして机を蹴飛ばした。


なんで?


あたしの事、都合がいい女だったんだよね?


何キレてんのコイツ。



「勝手な事言ってんじゃねぇよ。男ができたって、そんなん認められるかよ !?」



はい、さすがにあたしもキレました。



「自分は今まで散々他の女の子と遊んでたのに、あたしに好きな人ができたら邪魔すんの、どうして?あたしはっ……」



陸斗の前に行って怒鳴った。



「あたしだけを見てくれる人の為に綺麗になりたい!あんたはこうしてあたしを惨めにしてただけ。あたしはこれからだって、もっとその人と釣り合うようになりたいんだから邪魔しないでよ!」




キスができそうな至近距離だったのに、あたしはもう陸斗に対してはドキドキしない。



これってもう恋なんかじゃ、ないよね?